COLUMN地盤基礎工事の種類

当社は、地盤基礎工事を主な業務内容としています。地盤や建物の条件によって、いくつかの種類の地盤基礎工事があります。

  • 杭や地盤補強がいらない直接基礎
  • 場所打ち杭
  • 既製杭(鋼管杭、コンクリート杭など)
  • 地盤改良

地盤の上に建物を建てたときに、建物の重みで地盤沈下が起こったり、地震のときに液状化現象が発生したりして、建物が傾いてしまうことがあります。そういったことを防いで、建物の資産価値を守るためにも、地盤基礎工事が大切になります。

直接基礎

直接地盤は、地盤が硬く建物が軽い場合に適用できます。典型例として神社の社(やしろ)が挙げられます。神社は昔から震災に強い場所に立てられている場合が多く、沿岸でも小高い山の上にある場所は、津波の被害も受けなくて残っていると言われています。

地盤のいいところでは、3階建てのマンションといった比較的重い建物を建てる場合でも地盤改良が不要な場合がありますが、細長い建物の場合には地盤改良を必要とすることもあります。

場所打ち杭

場所打ち杭は、表層の地盤が柔らかく、深くに硬い支持地盤があるときに採用される地盤基礎工事です。

支持地盤と呼ばれる地中の硬い地層まで、通常、直径1、2m程度の円柱状の孔を開けて鉄筋のかごを挿し込み、その中にコンクリートを流し込んで杭体を作ります。

地盤の中に円柱状のパイプを建て込みながら中の土を掘り出し、その孔の中に生コンを流し込むという大がかりな工事になるので、一般に高価なものになります。

既製杭

既製杭とは、工場で製作された一定の性能を保持する杭であり、支持地盤まで貫入させ、建物の基礎を構築する工法です。主な種類は鋼管杭とコンクリート杭です。当社は、もともとコンクリート杭を用いた地盤基礎工事を中心としていましたが、鋼管杭の研究開発で特許を取得して以降、多くのお客様に鋼管杭をご利用いただいています。

既製杭工法では、杭の太さに応じて深さが決まります。コンクリート杭の1本当たりの長さは最大15mほどですが、杭を継ぐことで深い所まで貫入することができます。

杭の太さにはいろいろな種類があり、建物の重さや、地震により加わる力などを考慮して適切な太さのものを採用します。

地盤改良

建物全体を支える地盤が軟弱なとき、地盤そのものを硬化させ、その上に建物を建てます。

地盤改良には、主に表層付近の浅い地盤を改良する浅層改良と、杭のように柱状の改良体を作る柱状改良があります。

浅層改良は、表層の2、3m程度までの深さを改良し、建物が地盤の上に浮くような設計を考えます。マンションなど重い建物は傾くリスクが大きくなるので、硬い地盤までの改良が必要となります。もちろん、支持地盤まで改良することもできますが、とても費用がかかります。

柱状改良は、直径60cm程度の範囲の地盤を掘削して緩めながら、セメントと水を混ぜ合わせたモルタルを混ぜ込んで杭状の柱を作る工法で、セメントの化学作用により地盤は硬くなります。支持地盤までの深さが比較的浅い場所や、小さい規模の建物でよく利用されます。

当社では、主に既製杭工法による地盤基礎工事を行っています。特に、長年にわたり実績のあるものが鋼管杭工事です。当社で開発した、スクリューパイルCK-🄬EAZET(イーゼット)の開発エピソードもぜひご覧ください。